こんにちは。今回は老人ホームの調理場(盛りつけ)での仕事をご紹介致します。

今回ご紹介するのは「特養」と「デイサービス」「ショートステイ」を実施している施設での仕事です。

「特養」→「特別養護老人ホーム」→ずっと施設で暮らす形態の老人ホーム。

「デイサービス」→日帰りでお年寄りを預かる形態のサービス。

「ショートステイ」→短期間だけ、お年寄りを預かる形態のサービス。

雇用形態

雇用形態:パート社員

労働日数:週3〜4日

労働時間:午後からの3~6時間

上記の場合の仕事内容です。

仕事内容

出勤したら、まず制服に着替えます。

日替わりで作るメニューが決まっているので、メニュー表で確認して調理をしていきます。

まず、器を用意するため「業務用食器乾燥機」から、軍手をして器の入った篭を取り出します。

 

軍手をするのは、器の入った篭が乾燥機の温風でとても熱くなっているからです。

篭を出したら、今日必要な分だけ作業台に出して、器を所定の位置に片付けます。

あとはメニュー通り調理していくだけですが、老人ホームは「入居者の人数」と「配膳時間」がきちっと決まっているので、午前中に決められた量の料理がボール等に作りおきしてあります。

それを冷蔵庫から出して皿に盛り付けていくのですが、これも ただ皿に盛ればいいわけではありません。

お年寄りは、歯が弱ってる人や、アレルギー体質で特定の食品が食べられない人、好き嫌いが激しい人等、様々な人がおられます。

こういった一人一人に適切な食事を出すため、はじめは 一人一人の「アレルギー食品」や料理の「刻み方」「量」を覚える必要があります。

「刻み方」は3種類ほどあり「荒刻み」「刻み」「極刻み」と呼ばれていました。

量は10~3割まであり、人によって違います。

ボールの中身をこの「刻み方」や「量」にそってお皿に盛りつけていきます。

例↓

*******************

〇月〇日の盛りつけ

小鉢(サラダ)→「荒刻み」「8割(量)」の人が3人、「刻み」「7割」が5人、「極刻み」「3割」が1人

メインディッシュ(鶏肉)→「荒刻み」「3割」の人が2人、「刻み」「8割」の人が6人→アレルギーで鳥が食べられない人Aさん→サンマ

*******************

ボールの中身は量が決まっているので、きっちり全員が決められた量になるように配りきらなくてはいけません。

一人分は「検食」用に作って抜きます。

「検食」とは、その日のメニューに危険な菌が混入していないかを検査するために用意するものです。

盛り付けをしながら同時進行で大鍋で「おかゆ」を作ります。「おかゆ」にも種類があり「ごはん粥」と「パン粥」の二種類があります。「パン粥」とは パンにミルクを注ぎ、ミキサーで砕いたものです。「パン粥」と「ごはん粥」両方を同時に作ります。(ごはん粥が食べられない人がいるためです)

盛りつけができたらトレイに乗せて、不足がないか確認してから、配食カートに置いていきます。

配膳時間になれば、配食カートを入居者さんのところへ運んでいき、それぞれのテーブルに料理を置いて調理場に戻ります。

入居者さんが食事をしている間は休憩時間です。

その後、入居者さんの食べ終わる時間にトレイを回収に行き、回収後は器を洗って翌日準備をします。

器はしばらくの間 強い塩素で消毒してから、ざっと手洗いして食洗器に入れます。塩素は肌が荒れるので、肌の弱い人は手袋必須の作業です。

その後、毎回食洗器の中まで洗浄し、器や作業台を拭いて床も磨いていました。

全て終われば「殺菌灯」(青っぽい蛍光灯・菌を殺す波長をもつ光を放つ)をつけて、ゴミを出して終了です。

大変だったこと

正直言って私には全て大変でした。

まず、私の勤めていた特養にはデイサービスなどの「日帰り利用者」さんも合わせて、100人前後の入居者さんがいました。

最初はその100人前後の入居者さんの「刻み方」「量」を全て覚えなくてはいけません。

しかも それを2週間で覚えろと言われたので本当に大変でした。(期間は事業所によると思います)

さらに これは「一回覚えればそれでおしまい」ではありません。

お年寄りの体調や体力は日々変化するので、最初は「刻み」「8割」だった人が、しばらくすると「極刻み」「七割」になっていたりします。

これは絶対間違えてはいけません。お年寄りは誤嚥をおこしやすいので、「刻み」だった人が「極刻み」になったら必ずその通りに刻まなくては危険です。

これがかなりプレッシャーでした。

 

また、残り物(食品)を捨てなくてはいけないのも個人的には苦痛でした。

お年寄りは免疫が弱いので、万が一 余った食品を使いまわして お腹を壊す……ということがないように、その日の余り物は たとえ「まっさら」でも全て捨てます。

従業員が持ち帰るのもNGです。

なので、まだ飲めるお茶を大量に排水溝に捨てて、まだ食べられる食品を大量にゴミにださねばならず 本当に苦痛でした。

でも3ヶ月もやると慣れてしまい、最初はあんなに辛いと感じたのに、まっさらなお茶を 鍋ごと排水溝に流しても 何も感じなくなります。

その時は 自分にゾッとしました。

また、「決められた量」を「決められた時間」にという、カッチリした時間的、量的な制限もプレッシャーでした。

一人 一人の量や刻み方を考えながら、複数のメニューを盛り付け、ご飯を炊き、あれを作って、これを作って……としていると、いつも完成するのは配膳時間ギリギリです。

正直言って「この仕事で良かったこと」は覚えていません。

でも、覚えられる人はサラリと覚えて サラリとこなしていたので 向き不向きの問題もあるんだと思います。

それから、1年以上勤務すると年に1回「採血」の検査があります。(入居者さんに菌を移さないための従業員の健康チェック)

他には頻繁なシフト変更があったことも疲れました。これは特養に限ったことではありませんが「シフト制」という働き方は正月もゴールデンウイークも関係ありません。

「刻み方」と「量」を覚える方法

チャレンジしたい方向けに、一人一人の「量」と「刻み方」を覚えるのに役に立った方法を掲載させて頂きます。

私の場合ですが、100人の「量(10~3割」」と「刻み方(三種類)」をいちいち文章にしていては頭に入りませんでした。

なので↓こんなかんじで、情報を絵に落とし込んで覚えました。(色ではなく、形で分けることもできます)

四角の囲いは「トレイ」です。トレイの上に何割の何刻みをいくつ作るかを書き込んでいます。こうすると間違えずに済みました。

赤=荒刻み 青=刻み 黄=極刻み 数字=量

はじめは大変ですが、仕事をしながら覚えれば、早い人では2週間。遅くとも2か月もあれば自然に覚えられます。(個人差があります)

毎回100人分作るのではなく、その日に特養にいる方の分だけ作ります。(人数分のメインディッシュ+小鉢を盛り付けます)

補足になりますが、調理場ではメモ用紙は必ずというほど濡れます。せっかくメモした内容が濡れて見えなくなる……という事態を防ぐために、防水対策をした方がいいです。

私はメモをビニールの小袋に入れて持ち歩いていました。

職場の男女比・年齢層

この仕事場は女性しかいませんでした。面接官も従業員もすべて女性です。

働いていた人数は二人一組で、たまにヘルプに入ってくれる人が一人いました。シフト制なので全体で何名働いていたのかはよくわかりません。

年齢は正社員の人は20代~30代

パートの人は20代~60代以上といったかんじでした。

面接内容

面接は対面でいくつか質問されるだけの面接でした。

面接で聞かれたのは「この仕事ゴールデンウイークも正月もないけど大丈夫ですか?」ということです。シフト制はたいていこんな感じです。

私は「構いません」と返事をしたので これが採用される決め手になったのだと思います。

この仕事にチャレンジしてみたい方は参考にして頂ければと思います。

 

上記に書いた仕事内容は調理場のほんの一部の仕事です。

私の勤務していたところでは二人一組で盛り付けをしていたので、相方がしていた仕事内容はここには含まれていません。

私にはとても大変な作業でしたが、サラリとこなしている人もいたので参考程度にして頂ければ幸いです。

 

おすすめの記事